『Witcher 3』Modathonは生成AI禁止|規約3.9の線引きと応募前チェック

ウィッチャー3

コードの一部をAIに書かせ、最後は自分で直した。これで「人間が作ったMOD」として応募できるのでしょうか。

Nexus Modsで開催中の「The Witcher 3 Remastered Modathon」では、その答えはかなり厳しめです。

公式規約3.9は、生成AIによるアセット、コード、会話文を禁止し、生成後に人間が編集した画像、モデル、音声、文章も対象に含めています。

重要なのは、完成品が「AIっぽく見えるか」ではありません。応募作へ入った素材やコードが、どのように作られたかです。

賞金総額3,000ポンドの祭りへ参加するなら、完成後に見た目を点検するより、制作を始める前に道具と素材の出所を棚卸しする方が安全です。

線引きは「AIっぽさ」ではなく制作物の由来

訂正版の公式規約は、応募作品を人間が制作しなければならないと定めています。生成AIの使用禁止対象として明記されているのは、アセット、コード、会話文です。

さらに、生成画像、モデル、音声、文章を応募作へ組み込むことも禁止され、あとから人間が編集しても例外にはなりません。規約の文面に沿えば、次のような使い方は避ける必要があります。

  • AIで生成したテクスチャやアイコンを描き直して使う
  • AIが出力した3Dモデルや音声を加工して組み込む
  • AIが生成した関数や修正コードを採用する
  • クエストやNPCの会話をAIに下書きさせ、人間が整える

「ほとんどは自作」「AIは最初の案だけ」という割合の話ではありません。生成物が応募作に入っているかどうかが線引きになります。

スペルチェックや通常の開発ツールは許可

一方、規約は通常の非生成型編集、スペルチェック、開発ツールを認めています。コンピューターを使うこと自体や、自動化された機能を一律に禁止しているわけではありません。

ただし、「AI搭載」と表示される翻訳、文章校正、コード修正、補完機能がどこまで通常の編集に当たるかは、規約だけでは個別に判定できません。

迷う機能は、ツール名、機能名、何が出力されるかを添えて、規約記載の問い合わせ先へ確認するのが確実です。「補助だから大丈夫」という自己判断は、応募直前ほど高くつきます。

「AIっぽい」だけでは失格にならない

生成AI禁止と聞くと、整いすぎた画像やコードを見ただけで疑われるのでは、と心配になります。規約3.9は、順守状況を証拠に基づいて評価し、裏付けのない申し立てだけでは判断しないとしています。

つまり、見た目の印象だけで即失格にする規則ではありません。ただし、制作過程を説明できるようにしておく価値はあります。これは規約に列挙された提出義務ではなく、疑問を受けたときに作品の由来を説明しやすくする実務上の備えです。

  • バージョン管理の履歴と制作途中のファイルを残す
  • 画像や3D素材の元データを保存する
  • 使用したライブラリ、素材、ライセンス、クレジットを記録する
  • チーム制作では担当範囲と共同制作者を整理する

公開されている素材でも、自由に再配布できるとは限りません。規約は、権利、許可、クレジット、依存関係をMODページで明確にすることも求めています。

応募前に確認したい4つの場所

完成直前ではなく、制作環境を組む段階で次の4点を確認すると、混入を防ぎやすくなります。

  1. コード:生成された関数、修正案、コメントを採用していないか。
  2. 画像・3D・音声:テクスチャ、モデル、音声の一部に生成物がないか。編集済みでも禁止対象です。
  3. 文章:クエスト、会話、説明文へ生成テキストが入っていないか。
  4. 外部素材:利用許可、ライセンス、クレジット、依存ライブラリを説明できるか。

最近の制作ソフトは、目立つ「生成」ボタン以外にも提案機能を持っています。応募用プロジェクトだけは生成機能を無効にする、利用ツールを先に固定する、といった運用も現実的です。

Modathonは11月30日まで、6流派から応募

Nexus Modsの大会ページによると、イベントは2026年10月6日0時1分(GMT)から11月30日23時59分(GMT)まで開催されます。参加は無料で、Nexus Mods Premiumも不要です。

新しいMODだけでなく、自分またはチームで制作した既存MODを『The Witcher 3: Wild Hunt Remastered』対応へ更新して応募できます。対象ファイルは2026年9月29日11時(BST)から締切までに公開または更新し、MODページへ「Remastered Compatible」と流派タグを付ける必要があります。

6流派の分類は次の通りです。

  • 狼流派:物語、世界構築、クエスト
  • 熊流派:クラフト、装備、外観、環境
  • グリフィン流派:魔法、UI、魔法アイテム
  • マンティコア流派:錬金術、サバイバル、準備
  • 猫流派:混沌、戦闘、予測不能なMOD
  • モッダー流派:ほかに分類できる適格作品

賞金は大賞1,000ポンド、準優勝500ポンド、各流派の部門賞が250ポンドで、総額3,000ポンドです。受賞作は審査期間後、遅くとも2027年1月15日までに発表されます。

人の手で作った「由来」も作品の一部になる

生成AIを使えば、コードや画像制作の入口が広がる価値はあります。しかし、その価値と今回の競技へ応募できるかは別問題です。Modathonは、応募作品を人間の制作物に限定する線をはっきり引きました。

参加者が持ち帰るべき一文は、「最後にAIらしさを消すのではなく、最初から生成物を入れない」です。素材と道具の由来を残し、リマスター対応とタグを確認したら、あとは得意な流派で勝負するだけ。生成AI論争そのものではなく、人の手でどんな驚きを作れるかが、この祭りの本番です。

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