『ウィッチャー4』は再び“未完成”でリリースされるかも?CDPRの過去の失敗と、それでも私たちが期待を寄せる理由

スポンサーリンク
バグだらけ ウィッチャー4
スポンサーリンク

CD Projekt Red(CDPR)が開発中のシリーズ最新作、『ウィッチャー4』世界中のファンがその登場を心待ちにしていますが、一抹の不安を抱えているのもまた事実です。

それは、CDPR作品に付きまとう「リリース当初はバグだらけ」という悪しき伝統。

この記事では、過去の事例を振り返りながら、『ウィッチャー4』が抱える課題と、それでもなお私たちが期待を寄せるべき理由、そして発売当初の酷評を乗り越え「神ゲー」へと昇華した他のゲームの事例について解説します。

スポンサーリンク

CDPRの悪しき伝統:輝かしい成功の裏にあるローンチ時の苦難

CDPRのゲームは、その壮大な世界観、重厚なストーリー、魅力的なキャラクターで高く評価されています。しかし、その輝かしい功績の裏で、リリース直後は常に大きな問題を抱えてきました。

『ウィッチャー3 ワイルドハント』

バグ

今や「史上最高のRPG」の一つとして語り継がれる『ウィッチャー3』ですが、2015年のリリース当初は決して完璧ではありませんでした。

👎 無数のバグ: 馬のローチが屋根の上にスタックしたり、NPCの挙動がおかしくなったりといった、今では笑い話にされるようなバグが多数存在しました。

👎 パフォーマンスの問題: 特に家庭用ゲーム機版では、フレームレートの低下や最適化不足が指摘されていました。

👎 操作性の問題: インベントリの管理が煩雑であるなど、UI/UX面での不満の声も多く上がっていました。

もちろん、ゲームの根幹を揺るがすほどではありませんでしたが、快適なプレイを妨げる要素が散見されたのは事実です。CDPRはその後、数多くのパッチを配信し、これらの問題を一つずつ丁寧に修正していきました。

『サイバーパンク2077』

クラッシュ

記憶に新しい『サイバーパンク2077』のローンチは、まさに「悲劇」と呼ぶにふさわしいものでした。

👎 深刻なバグとクラッシュ: ゲームが進行不能になるバグや、頻繁なクラッシュが多発。

👎 旧世代機でのパフォーマンス: 特にPS4版やXbox One版では、グラフィックの劣化が著しく、まともにプレイできる状態ではありませんでした。

👎 誇大広告との評価: 事前に告知されていた多くの機能が実装されておらず、プレイヤーの期待を大きく裏切る結果となりました。

この事態を受け、ソニーがPlayStation Storeから本作を一時的に削除するという前代未聞の措置を取り、大規模な返金対応に追われることとなりました。

謝罪

CDPRの評判は地に落ちましたが、彼らは諦めませんでした。度重なる大型アップデートによってゲームを根本から改善し続け、現在では多くのプレイヤーから再評価を得るに至っています。

ちなみにSteamでの評価も発売当初は「賛否両論」でしたが、現在では「非常の好評」まで回復しています。

開発陣も認める「ウィッチャー3超え」の壁

CDPR自身も、次回作へのプレッシャーと、『ウィッチャー3』という金字塔を超えることの難しさを認識しています。

2025年の投資家向けカンファレンスで、共同CEOのミハウ・ノヴァコフスキ氏は、「新しいウィッチャー・サーガの最初の作品で、ウィッチャー3を超えるような野心的なものを目指すのは、開発者にとっても過度なリスクになる」と語っています。

これは、いきなり巨大すぎる目標を掲げるのではなく、まずは堅実な土台を築き、そこからサーガを拡大していくという現実的なアプローチを取ることを示唆しています。

開発陣が冷静に現状を分析し、地に足のついた開発を進めようとしている姿勢は、ファンにとってむしろ安心材料と言えるかもしれません。

『ウィッチャー4』が成功するために必要なこと

ウィッチャー4

CDPRが過去の過ちを繰り返さず、『ウィッチャー4』を成功に導くためには、以下の点が重要になると考えられます。

✅ 十分な開発期間の確保と現実的な発売日設定
何よりもまず、焦りは禁物です。ファンは待つことに慣れています。中途半端な状態でリリースするくらいなら、納得がいくまで開発に時間をかけてほしい、というのが多くのファンの本音でしょう。

✅ 透明性のあるコミュニケーション
開発の進捗や、実装が難しい機能について、早い段階から正直にコミュニティと対話することが、過度な期待を防ぎ、信頼関係を築く上で不可欠です。

✅ Unreal Engine 5への習熟と最適化
今作から採用されるUnreal Engine 5は強力なツールですが、そのポテンシャルを最大限に引き出すには習熟が必要です。特に様々なスペックのPCや家庭用ゲーム機で安定したパフォーマンスを発揮できるよう、徹底的な最適化が求められます。

逆境からの復活劇:発売時の酷評を乗り越えた名作たち

幸いなことに、ゲームの歴史には、発売当初の絶望的な状況から見事に立ち直り、名作として語り継がれるようになった事例がいくつも存在します。

1. No Man’s Sky (ノーマンズスカイ)

No Man's Sky

2016年にリリースされた本作は、「誇大広告」の代名詞としてゲーム史にその名を刻みました。約束されていたマルチプレイ機能はなく、コンテンツは単調。プレイヤーの怒りと失望は頂点に達しました。

しかし、開発元のHello Gamesは沈黙の中で開発を続け、無料の大型アップデートを何度も実施。「NEXT」「Beyond」といったアップデートで、マルチプレイ、VR対応、基地建設、新たな物語などを次々と追加し、今では全く別のゲームと言えるほど豊かで広大な宇宙を創り上げ、多くのプレイヤーから賞賛されています。

ちなみに私もこのゲームのファンですが、2025年の今でも新鮮に楽しめます。開拓好きなゲーマーにはかなりオススメなゲームです。

2. Final Fantasy XIV (ファイナルファンタジー14)

ファイナルファンタジー14

2010年にリリースされた旧版『FF14』は、お世辞にも良い出来とは言えませんでした。バグだらけのシステム、複雑で不親切なUI、単調なコンテンツにより、シリーズの評判を大きく損ないました。

しかし、開発チームは諦めません。プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏を中心としたチームは、なんと稼働中のゲームをアップデートで延命させながら、裏で完全新作として作り直すという前代未聞のプロジェクトを敢行。

そして2013年、『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』として奇跡の復活を遂げ、今や世界で最も成功したMMORPGの一つとして君臨しています。

3. Sea of Thieves (シー オブ シーブズ)

Sea of Thieves

2018年にRare社がリリースしたこの海賊アドベンチャーは、美しい海の世界と協力プレイの楽しさという核はあったものの、いかんせんコンテンツが圧倒的に不足していました。

やることがすぐに尽きてしまうため、「60ドルの技術デモ」とまで揶揄されました。しかし、開発チームはプレイヤーの声に耳を傾け、定期的なアップデートで新たな敵、クエスト、ワールドイベント、ストーリーを追加。

海の世界はどんどん豊かになり、唯一無二の海賊体験ができるゲームとして確固たる地位を築きました。

結論:私たちは待てる。最高のウィッチャー体験を。

ウィッチャー4

過去の事例を振り返ると、『ウィッチャー4』のリリース時に、ある程度の問題が発生する可能性は否定できません。CDPR自身もそのリスクを認識しているからこそ、慎重な姿勢を見せています。

しかし、私たちは知っています。CDPRが決してプレイヤーを裏切らず、最終的には素晴らしいゲーム体験を届けてくれることを。『サイバーパンク2077』がそうであったように、そして「大逆転」を遂げた他のゲームたちが証明してくれたように、時間はかかるかもしれません。

それでもいいのです。私たちは、CDPRが納得のいくまで作り込んだ、最高の状態で新たな主人公「シリ」の物語を体験できる日を、いつまでも楽しみに待っています。

コメント