多くのゲームファンが待ち望むCD PROJEKT RED(CDPR)の新作、『ウィッチャー4』。 2024年の「The Game Awards」で衝撃的なトレーラーと共に正式発表されて以来、ファンの間での最大の関心事は、やはり「リヴィアのゲラルトは登場するのか?」という一点に尽きます。
『ウィッチャー3 ワイルドハント』で完璧とも思える物語の結末を迎えたゲラルト。彼の新たな旅路はあるのか、それとも完全に舞台から降りてしまうのか。開発者の具体的な発言やファンの声から、その真相に迫ります。
結論:ゲラルトは登場する – 開発元が明言

ファンにとって最大の朗報は、CDPRの開発スタッフがゲラルトの登場を公式に認めていることです。
そうなると次に気なるのはどのような形でゲラルトがゲームに出てくるのかということですね。もちろん今まで(3部作)では主人公でしたが、どうやら今度は少し違うようです。
主人公は「シリ」へ:ゲラルトの物語は『3』で完結

ただし、ゲラルトは主人公としてではありません。新作の主人公は、多くのファンが予想した通り「シリ」であることが確定しています。
なぜ主人公を変更したのか。前述のインタビューで開発者は、

ウィッチャー3の追加シナリオ「血塗られた美酒」にて、我々の中でゲラルトの物語は一旦終わりを迎えたという認識です。
と説明。ゲラルトの物語に最大限のリスペクトを払った上で、シリーズのもう一人の極めて重要なキャラクターであるシリの冒険を描くことは「至極当然の流れ」だったと語っています。
ゲラルトの物語は『3』でゲラルトのウィッチャー3部作に区切りをつけ、新世代のウィッチャーとしてシリの物語が始まる。これがCDPRの描く新しい次のウィッチャー3部作のようです。

いつまでも師匠が怪物を狩って回るわけにはいかん。狼(ゲラルト)が牙を休める時が来たなら、仔狼(シリ)が己の剣で道を切り拓く番だ。
それが流派というものだ。もっとも、あの小娘がケィア・モルヘンの壁をいくつ壊したか……勘定が合わんがな。
「彼はどこにも行かない」:ゲラルト役声優の熱い言葉
ゲラルトの英語版声優を長年務めてきたダグ・コックル氏も、ファンの想いを後押しする発言をしています。コックル氏は複数のインタビューで、

(新作は)ゲラルトが主役の物語じゃないがもちろん出番はあるよ。
具体的にどのような立場で登場するかはまだわかりませんが、ゲラルトが長い間活躍することは期待できます。彼はどこにも行かないでしょう。
と述べ、ゲラルトが新サーガにおいても重要な存在であり続けることを示唆しました。
ファンの熱狂、期待、そして一抹の懸念
この一連の発表に対するファンの反応は、まさに熱狂的です。
ゲラルト再登場への歓喜
SNS上では
「ゲラルトが出るなら買うしかない」
「主人公じゃなくても、シリの師匠として出てくれるだけで熱い」
「ゲラルトのいないウィッチャーなんて考えられないから本当に嬉しい」
といった、ゲラルトの登場を喜ぶ声が圧倒的多数を占めています。
シリ主人公への期待
「シリが主人公なのは『3』のあのエンディングが正史になったってことか?」
「あの戦闘スタイルを自分で操作できるのが楽しみ」
「ゲラルトとは違う、シリならではの苦悩や成長が描かれることに期待」
など、新たな主人公の物語への期待も非常に高まっています。
前作ウィッチャー3はマルチエンディングでしたが、そのうちシリがゲラルトのもとでウィッチャーとして独り立ちするエンディング(通称「ウィッチャー・エンディング」)をベースにウィッチャー4の新しい物語が作られている可能性が極めて高いと考えられます。
一部の懸念とそれに対する反論
一方で、主人公がシリ(女性)に変更されたことに対し、一部のファンからは

ポリコレの影響ではないか
といった批判的な声も上がりました。 しかし、この意見に対してはゲラルト役の声優ダグ・コックル氏自らが

馬鹿げたことだそれはポリコレでもないし、そもそもポリコレな部分すら存在しない
と強く反論。多くのファンからも

シリは原作からしてもう一人の主人公であり、この流れは当然
と、批判的な意見を一蹴する声が上がっています。

まったく、酒場の連中と同じだ。憶測と期待で騒いでは、現実が目の前に来ると黙り込む。
ウィッチャーがやることは一つ。怪物が現れれば、剣を抜くだけだ。誰が主人公かなんて、グール(怪物)にとっては知ったことじゃない
ゲラルトはどのような役割を担うのか? 3つの可能性
では主人公ではないゲラルトが、シリの物語にどう関わるのか。それは新サーガの核となる部分であり、ファンの間でも様々な憶測が飛び交っています。
現時点で考えられる主な可能性を、より深く掘り下げてみましょう。
「導く者」:シリを見守る師であり父として

最も多くのファンが期待し、かつ最も可能性が高い役割です。シリにとってゲラルトは「狼流派」の剣技とウィッチャーの心得を教えた師であり、唯一無二の父親のような存在です。
例えば、物語の拠点(ケィア・モルヘンのような場所)にゲラルトがおり、シリが旅の途中で戻ってきては報告や相談をするのかもしれません。
あるいは、シリが直面する新たな脅威に対し、ゲラルト自身が過去様々な怪物と戦った経験や長年の狩りで得た知識に基づき、具体的な助言を与える場面も考えられます。
単なる助言者としてだけでなく、シリがウィッチャーとして、あるいは「古き血脈」の継承者としてどう生きるべきか、その「道」を示す精神的な支柱としての役割が期待されます。
「鍵を握る者」:物語の中核に関わる重要人物として

ゲラルトが単なるサポート役に留まらない可能性もあります。『3』までに築き上げた彼自身の人脈(イェネファー、トリス、ダンディリオン、ゾルタンなど)や、彼自身の過去の因縁が、シリの新たな旅に深く関わってくる展開です。
例えば、シリの力だけでは解決できない政治的な陰謀や、古い怪物に関する問題に対し、ゲラルトの知識と経験が必要になるかもしれません。
あるいは、ゲラルトにしか交渉できない人物(他の流派のウィッチャーの生き残りや、かつての宿敵など)が登場し、シリと共闘する特定のクエストラインが用意されている可能性も十分に考えられます。
「引き継ぐ者」:新旧サーガを繋ぐ象徴として

物語の導入部(プロローグ)や、重要な節目での登場です。『3』のエンディング(特に「血塗られた美酒」)で描かれたような、ゲラルトのその後の生活が描かれ、そこからシリが新たな脅威に立ち向かうために旅立つ……といった導入が考えられます。
その際、ゲラルトが自らの剣や「狼流派」のメダリオンを正式にシリに託し、「これからはお前の時代だ」と送り出すような、新旧主人公のバトンタッチを象徴する感動的なシーンが描かれることも期待されます。
結論

『ウィッチャー4』はシリの物語であり、ゲラルトが再び主人公として大陸を駆け巡ることはありません。しかし、開発者も声優も、そして何よりファンも、ゲラルトがこの世界から消えることを望んでいません。
主人公ではなくとも、シリの物語の中で「白狼」がどのような役割を果たし、どのような姿を見せてくれるのか。新旧の主人公が交錯する瞬間を、世界中のファンが心待ちにしています。


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