人気オープンワールドRPG「ウィッチャー」シリーズの待望の最新作、『ウィッチャー4 』
その主人公が、シリーズの顔であったゲラルトから、彼の養女であり運命の子、シリに引き継がれることが明らかになり、ファンの間で大きな話題となっています。
しかし、一部からは「ポリコレ(ポリティカル・コレクトネス)を意識したのでは?」という臆測や批判の声も上がっています。
この状況に対し、長年ゲラルトの英語版声優を務めてきたダグ・コックル氏が、海外メディアのインタビューでこれらの批判を一蹴。
「馬鹿げている」と述べ、シリの主人公起用への支持と新作への熱い期待を表明しました。
そんなダグ・コックル氏の反論を今までのゲラルトとシリの活躍に重ね合わせながら見ていきましょう。
伝説のウィッチャー「ゲラルト」と「シリ」の深い絆

「白狼」として知られるリヴィアのゲラルトは、怪物退治の専門家であるウィッチャーとして、数々の困難な依頼をこなし、大陸の歴史にも深く関わってきました。
『ウィッチャー3 ワイルドハント』では、シリを探す壮大な旅が描かれ、多くのプレイヤーの心を掴みました。特に拡張DLC「血塗られた美酒」では、彼の物語に一つの区切りが示唆されています。

一方、シリは古代エルフの血を引く「源流の者」であり、時空を超える強力な能力を持つ「運命の子」。ゲラルトとは「驚きの法」という古い慣習によって結ばれ、養父と養女にも似た深い絆で繋がっています。
幼少期にはウィッチャーの砦ケィア・モルヘンでゲラルトたちから戦闘訓練を受け、女魔術師イェネファーからは魔法を学ぶなど、彼女自身もまた複雑で魅力的な背景を持つキャラクターです。
主人公交代へのファンの反応と「ポリコレ」という言葉

長年ゲラルトの物語を追いかけてきたファンにとって、主人公の変更は大きな驚きでした。特に、女性キャラクターであるシリが新たな主役となることに対し、一部では「多様性への配慮など、社会的な潮流を過度に意識した結果ではないか」という、いわゆる「WOKE(ポリコレ)」的な視点からの批判が見受けられます。
ダグ・コックル氏が語る「シリ」の魅力と原作の重要性

ダグ・コックル氏は、これらの「ポリコレ」批判に対し、「それは『WOKE』でもなければ、『WOKE』な部分すら存在しない」と強く否定しました。
彼は、「ゲラルトの物語は『ウィッチャー3』で素晴らしい結末を迎えた。開発陣がシリに焦点を当てるのは素晴らしいことだ」とコメント。

さらに、「シリはウィッチャーの世界で非常にクールなキャラクター。原作小説を読めば、CD PROJEKT REDがこの選択をした理由が分かるはずだ」と述べ、原作への理解が今回の決定を紐解く鍵であると強調しました。
「もし『WOKE』だと思うなら、ぜひ原作の本を読んでほしい。そうすれば考えが変わるだろう」と、ファンに原作の深い物語に触れることを勧めています。
『ウィッチャー4』への期待:シリが切り開く新たな物語

ゲラルトの物語が一つの大きな到達点を迎えた今、シリが主人公となる『ウィッチャー4』は、シリーズに新たな風を吹き込む可能性に満ちています。
彼女の持つ時空を超える能力は、これまでのゲラルトとは全く異なるゲームプレイ体験をもたらすかもしれません。原作でもその片鱗が描かれていた彼女の壮大な運命が、ゲームでどのように展開されるのか、期待は尽きません。
コックル氏の言葉にもあるように、シリの物語は原作に深く根ざしたものであり、単なる時流に合わせたものではないでしょう。
ゲラルトのレガシーを受け継ぎつつも、シリならではの視点と能力で描かれる新たな冒険が、私たちを再びあのダークファンタジーの世界へといざなってくれることを楽しみに待ちたいと思います。
コメント