CD Projekt Redは、現在開発中の『The Witcher 4(ウィッチャー4)』について生成AIは使用していないと説明しました。
この説明は2024年度の決算説明会で示されたものです。
今回は決算説明会でのCD Projekt Redからの発表内容から、今後の業界とAIとの関係性、さらにはファンの反応も紹介していきます。
2024年度決算説明会での発表

公開された決算説明会の質疑応答で共同CEOのMichał Nowakowski氏が生成AIについて言及しました。
2024年に生成AIを研究するチームを立ち上げたことについて触れ、現在もいくつかの研究プロジェクトが進行中ではあるが、それらは必ずしも生成AIに焦点を当てたものではないと説明しました。
生成AIについてはIP所有権を含む多くの面で扱いにくいものであるため、『The Witcher 4』を含む開発中のプロジェクトでは使用していない旨も報告しました。
生成AI研究は継続も、実開発での利用は慎重な姿勢

どうやら、生成AI技術に着目して研究しつつも、法的な問題に発展する可能性を懸念して使用を控えている模様です。
費用や工数の増大が大きな課題となっているゲーム開発の中で効率化を図る方法としても注目されている生成AI技術。
クリエイティブ分野における活用で物議を醸している最先端技術について、同社は法的な観点も含めて研究を進めていくとしています。
開発の透明性と創造性の尊重

この決定は、ゲーム開発における創造性とオリジナリティを重視する同社の姿勢を示すものと言えるでしょう。
生成AIは効率化や新たな表現の可能性をもたらす一方で、著作権や創造性の本質といった倫理的な課題も孕んでいます。
つまり原作者のオリジナル創造物を尊重するためにも生成AIの使用は現段階では行う予定はないとの判断でしょう。
ゲーム業界における生成AIの活用

近年、ゲーム開発の分野でも生成AIの活用が模索されています。
背景、キャラクター、音楽など、多岐にわたる要素でAIが試験的に導入される事例も見られますが、その使用ついては様々な意見があります。
同社の判断は、そうした状況の中で一つの重要な指針を示すものとなる可能性があります。
ファンコミュニティの反応

このニュースに対し、ファンコミュニティからは様々な反応が寄せられています。
一部には、開発効率の低下を懸念する声もありますが、多くのファンは、CD Projekt Redが原作者を重視する姿勢を歓迎しています。
特に、『ウィッチャー』シリーズが持つ独特の世界観や物語は、人間の手によって丁寧に作り上げられることを期待する声が多く聞かれます。
今後の展望

CDPRが今後、生成AI技術をどのように研究・活用していくのかは不透明ですが、少なくとも『ウィッチャー4』においては、今まで通りの開発手法が採用されることになります。
これにより、開発チームは今まで培ったと技術力を最大限に活かし、ファンが期待するウィッチャーらしい血の通ったゲーム体験を提供することに注力できるでしょう。
過去に生成AI技術を研究していることを報じられたことがありましたが、現在開発中のプロジェクトに関しては使用しない方針であることを認めた形です。
ただ、今後間違いなく生成AIはゲーム開発現場にも影響を与えていくことでしょう。
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